きょうのひとり飲み会

太く短くふわふわと

「食品会社の」品質管理

タイトルにわざわざ「」を付けたのは、品質管理と「食品会社で品質管理と呼ばれているもの」が別物だからです。
少なくとも私はそう思っている。
本当は「食品会社で統計的手法による品質管理が普及しない理由を考える」というタイトルにしたかった。長いから却下。





食品会社の品質管理は統計的手法がまったく用いられてません。
私は食品会社を転々としてきましたが、そんなやり方をしている企業を見たことがない。概念を教えてくれた企業はあったが(その時に検定を受けた)そこもこの手法ではなかった。
おそらく、統計的手法を知らない品質管理部員の方が圧倒的多数なんじゃないでしょうか。
過去の派遣先で若手社員が
「上司が私に数学を教えようとするんですけど、何で必要なんですか」
と言っていたくらいだし。



何故普及しないのか。長いこと疑問だった。



いきなりだが、私にはわからん。
SNSで「この手法を取り入れている人いますか」と問うたら大学時代の先生から反応があった。
「QC七つ道具はどんな製造業でも基本の手法だ」
と。
基本なのに、じゃあ何で食品業界では取り入れられないんだろう。

状態としては
・実施している
・実施していない
に分けられますね。これを言いかえると
・実施できる
・実施できない
になるかもしれない。

更に分解すると
1)できるので実施している
2)できるけど実施していない
3)できないので実施していない
4)そもそも必要ない
1は除外ですね。
最初、3の要因が強めで2と絡み合っているのではないか?と思ったが、考えた結果4なんじゃないかと思っている。根拠のようなものは後述。
これを考えるのに特性要因図とか作ったらいいのかもしれないが、書けなかった。

先に進まない。
私が品質管理を勉強するために買った本をすべて引っ張り出してみた。
数冊あった。
それらを食品と食品でないものに分ける。
ぱらぱらめくってみる。食品向けの品質管理の本にはどういったことが書かれているのか。
主なものを拾ってみます。
・事故について(異物、食中毒、虫など)
・工場の設計、商品開発
・マニュアルや日常点検
・クレーム処理、教育
統計的手法を用いた品質管理とは全然違うでしょ。

ここで答えが出たような気がした。
食品関係だとどうしてもHACCPだのISO22000だのが出てくる。というか避けて通れない。
これを取得したり、これに則って管理することを目的としている。取引先から取得を要求されることも多い。
従って統計的手法は必要ないと判断している企業が多いのかもしれない。


どちらがいいとか悪いとかではなく、品質管理のために適切なものを取捨選択していったら食品独自のものが出来上がったんじゃないでしょうか。

と言いつつ、実はこの結論に納得もしていない。