きょうのひとり飲み会

太く短くふわふわと

夢と現実

私は、2008年から3年間ベイスターズの試合に通った。

高校の友人2名ともよく観戦した。

この2名は優勝した時にベイにハマった。

高校3年だったので佐藤(仮)は留年しかけ、鈴木(仮)は浪人した。

 

社会に出た。

佐藤(仮)は22歳で出産した。

夕方に女の子を産んだのだが、お産の間

「夕方までに産めばナイター見れる!!!」

と思ったらしい。そして病室でちゃんと見た。選手はホームラン打ったそうな。

28の頃、私が横浜でひとり暮らしをするようになった。

スタジアムは職場からも家からも近かった。

当時は自由席のために場外に並んで新聞紙を地面に貼っておくのオッケーだった。

私は自分が行けても行けなくてもよく試合前日に場所の確保に行った。

よく3人で

「もし………もし…………もし日本シリーズ行けたら絶対チケット取る!」

と言ったものだった。

佐藤(仮)も鈴木(仮)も

「ベイスターズが優勝したら夜通し騒いであんたのとこ泊めてもらうから!!!」

と言っていた。

 

今回の日本シリーズのチケットはもちろん取れなかった。

 

2011年頃私の体が壊れていったん実家に帰り、佐藤(仮)は他の球団に興味を示すようになる。

鈴木(仮)はもともと密接な関係ではなかった。仲が悪いとかではない。

こうして自然に途切れた。

佐藤(仮)とはSNSで一応つながっているけど、最後に会ったのはもう15年前だと思う。

私はまた横浜に戻った。

ふたりが泊まりに来ることはなかった。