もしも、出身校で学び直すなら何をやりたいか。
高校時代のことは散々言及してきたけど、大学のときのことは言ってるかなあ。
特定の学校の話になるので、今回も独り言だと思ってください。
私は東京農大の生物産業学部食品科学科という学科を20年前に出て現在に至るのだけど、今から全く同じ学科に入り直したら社会に出た後のために何をやっておきたいか、という話(注:この学科は卒後多少の改組をしているのでもう原形は留めてないかもしれない。学科の名称も変更になっているし)。
私が個人的に「何をやっておけばよかった」と思うだけの話なので「これをやったら食品業界で困ることはない」という話ではありません。あしからず。
食品科学科という学科名ではあるけど、今回の話の中に食品製造技術の話はあまり出ません。
まず、製造実習は飛ばす。
そんなもん入った企業によって装置も何もかも違うんだからそこで習得すればよし。
微生物関係も9割飛ばす。
必修の実験で習ったこと、器具装置培地の名称がわかればそれでいいや。
製品検査に必要なスキルなんて企業で習得できる。実際私は派遣先で26の時に身に着けた。
微生物検査は10社あったら考え方も10通りなので学校であまりがっちりやらなくてもいいような気がする(理化学検査=分析化学はそうでもなく、企業が違ってもやり方はある程度似通ってくる)。
次、生化学。これも飛ばす。
このような世になるとわかっていたならPCRやっておいて損はなかったかもしれないが、私は食品をやりたいのでこれも飛ばす。
PCRは遺伝子を解析してどうこうという技術だったはずなので(うろ覚え)、病原体の検査のため「だけ」のものではありません。
学生実験ではやらなかったけど座学では習ったし、他の研究室はPCRの装置を持っていたらしい(伝聞形)。そこは茶髪禁止だったので金髪の私はもちろん近寄らなかった。
そうるなるとやっぱり分析化学か。
しかしこの学科は基礎を多少やるという程度で機器分析に弱いんだよなあ。
食品とは直接関係ないので学校としてはそれほど重視してないのかもしれない。
検量線をやるのは当然なんだけど、それなら相関係数までやってくれい。そこが重要な気がするんだけど。
線も方眼紙に書き殴っているような体たらくなので、相関係数の計算式は登場しないのが自然なのか?(相関係数の計算式→√の中にΣが出てきます)
まあ検量線を理解するには一回手書きをやったほうがいい気はするけどね。
ガスクロ(2,000万円くらい?)の知識と操作の経験がほしいと言いたいがそもそも当時は液クロ(500万円くらい?)がなかった。うーん。何だかなあ。
まあガスは高いし持ってないメーカーの方が多いのでいいんだけど、液の経験はあっても邪魔にならないと思うんだが。
個人的には分析化学実験と微生物検査ができたら食品業界以外の道に行くこともできると思っているし、実際そうしたこともある。
ここまで検査分析技術の話だったけど、統計はどうした………。
これもちゃんと習ってない気がするんだよな。
検査値出してもそれをまとめられなかったら意味がないじゃない。。。
気づいた方もいるかもしれませんが、ここまで食品衛生やHACCPの話は出てきません。
HACCPの概念くらいはやったような記憶はあるけど。がっちりはやってない。
それは会社でも身に付きますよ。それに規格なんて時代によって移り変わるからねえ。
20年前はHACCP、あとは社会ではISO9001だったのかもしれないけど、今はISO22000?
ちょっと食品から遠ざかっているから最新の流れがわからない。
というわけで、やり直したいことの中に理論はそれほど出てきませんでした。意外………。
やり直したいのはまずは実技。これだけは卒論などの機会に実験をやりこむしかないです。
研究室によって実験の方向性も異なるのですべてのジャンルをカバーすることはできないけど、社会に出た時に応用することはできます。
そしてそれに伴う理論しかなかったですね。
実際、手を動かしていて「原理が分からないのは損しているなあ」と思うことは多々ある。というか、今そう思う。
せっかくだから「学校で学んだことで何が役に立っていると思うか」ということについてもまとめてみようかな。
学校でやったことなんて役に立たないというのはうそだからね。
それは次回。