私は食品会社で品質管理をしていました。品質保証もちょっとやったという解釈の人もいます。
よく会社を辞めるのですが、ほかの職種で働いたことがありません。
食品会社の品質管理しか知りません。
どういうことをしているのかというと、製品の検査です。
もっと具体的に言うと、微生物検査*1と理化学検査*2と官能検査*3です。
どの検査をするかは会社の作っている製品の性質に左右されるのですが、派遣社員だと基本的に検査だけをこなします。
正社員だとこの他に工場監査対応とかクレーム対応などもします。
さて。長くなりましたがここから本題。
私は一般の人にはわかりにくい仕事をしてきました。
このように文章にすると長くなりますが、ビジュアル的には理科の実験です。
やってることは厳密には検査ですが、職種の違う人には実験にしか見えないと言われます。
正社員だと検査の他にも業務がありますが、派遣だと本当に検査の腕一本です。
親は私が中学生の頃から「手に職をつけろ」と言いました*4。
そして大学で簡単な実験の技術を身につけました。
それはそのまま使えるとは言えないけど、食品会社の検査室で充分やっていけるものでした。
他人は手に職をつけたと言います。
好きなわけではないしやりたい仕事でもないけど、自分にできる仕事をしていると思ってました。
しかし、昨年入退社した会社があまりにもひどすぎて私は食品会社の品質管理が心底いやになったのです。
半年の冬眠を経て今年の春に採用されたのは一般事務ではないけどオフィスワークでした。
悪くないと思いましたが、このお仕事は単発なので9月で終了しました。
食品会社はいやなままです。
しかし食品会社の品質管理しか経験がありません。
食品だって好きでやってるわけじゃないけど、じゃあ何か「好き」で「挑戦したいこと」があるかと言われたら何もなかった。
あと10歳若かったら社会経験と少しの情熱と説得力があれば異業種転職でも何とかなるのかもしれないが、36だもんなあ。
事務系に漠然とした興味はあるのですがそれ以上考えはなかった。
他人は私に「手に職がある」と言うけれど、潰しが効かないってことじゃん。。。
本人はそう思うわけ。以前勤めた会社の人は
「人として潰しが効かないわけじゃないじゃん」
と言ってくれましたがそれが何だというのでしょう。
ぐだぐだ書いたけど、結局は来た道をまた進んでゆくしかないという消極的な生き方を選択することになったのでした。
来週からまた検査のお仕事をしますが、見学に行って話をしたらそんなに嫌な感じはしなかった。
忙しそうだけどやれないわけでもないのかな、という気がします。
だから、また食品会社で検査します。