きょうのひとり飲み会

太く短くふわふわと

【5杯目】2011.3.11のこと@横浜

こんばんは。
私は3年前から横浜市内に住んで横浜市内で働いています。

注)横浜は広い。
生まれと育ちや住まいが横浜市内の人が言う「横浜」はだいたい横浜駅周辺のことであって、みなとみらいでも中華街でも山下公園でも元町でもない。

 


東日本大震災から1カ月くらい。
横浜は被災しているわけではない。
けれど、影響は今もあるし当日の揺れも凄かった。

ひとりの横浜市民目線で語ってみます。

 


3月11日から数日のことはどんなに簡潔にしようとしても長くなってしまうので、「勤務編」とか「通勤編」とか分けてみる(予定)。


この頃、私は荒れて会社辞める方向で面接行ってみては不採用になっていたのでした。
しかし会社のみなさんにそんなことは言えない。
いつものように仕事をこなす。
なにもなければその夜は、会社のメンツでいわゆる女子会の予定でした。

さて。
本来なら16時に取引先の営業担当と打ち合わせのはずだったのですが、当日の14時頃
「予定を少し前倒ししませんか?」
という電話が来る。
しかし私は15時~16時に受注をやらなくてはならん。
お断りする。
このことが良かったのかどうかはわからん。

揺れた時、私は会社の資材置き場で作業中だったがすぐに地震だとはわからなかった。
いつもならそこは他の人も別の作業をしていることが多いのだが、何故か私ひとりしかいなかった。
資材置き場の棚の横にいたのだが、もともと揺れやすい棚なので
「棚……また揺れてる?押しちゃったか???」
くらいにしか思ってなかった。

しかしもう1回押してみたらやっぱり揺れる。
揺れの幅も時間的な長さも私が押した以上のものだった。

…おかしい。


頭で考えたのはここまで。

 

 

いた場所が1階だったこともあり、この後は反射的に屋外へ走りだす。
外へ出ると上司や同僚が何人かいて、外へ出たもののどこを目指そうか迷う私に上司が
「こっちへ来い!!」
と叫ぶ。
建物がきしむ音なのか地響きなのか、ばりばりと音がする。
出荷用のトラックが左右に揺さぶられ、近くのスーパーの扉のガラスは表面が波打っていた。
割れはしなかった。


それにしても、外へ出てからが時間的に長かった…。

 


揺れが収まると、営業が
「あっ、携帯つながらない」
言って困っていた。
事務所でデスクワークをしていた製造の男の子たちが
「事務所メチャクチャです!!!」
と言って飛び出てきた。
私は幸いなことに、30年生きてて震度4が最大の揺れだったので4よりは上か?と思ったけど<strong>、関東地方が最も揺れたんだと思ってた。この時は。</strong>

事務所に戻ると確かに凄かった。

・無造作に積んだ書類は崩れていた。
・タイムカードの機械はあさっての方向を向いていた上に、印字が薄くなった。カードのラックは落下。
・食器棚の上の方にあるインスタントコーヒーのビンも落下。もちろんガラスも中身も飛散。

<span style="color:#cc0000"><strong>・事務所は耐震構造じゃないとはいえ、築5年くらいなのに壁が10cmくらい割れた。</strong></span>

しばらく後にんて知るのですが、その時私がいた場所は震度5強でした。
注)当初は3と発表されたが修正された。

そういうわけで、足の踏み場なし。
事務所のパソコンのネット回線は無事だったので詳細を知りたくて接続する。


宮城北部で震度7だった。


え。ちょっと待て。

 


次に、自分の持ち場である検査室の状況を確認する。
機器類は倒れてなかった。
夕方検査しようと思って培地をウォーターバスに入れてたがビンが倒れて浮いていた。
ふたは閉まってると思ったので滅菌し直す時間がないこともあって強引に検査に使ったのだが、培地に水が入ってコンタミしたのか結果に影響が出た。

その後工場内へ行く。
工場の部分は耐震構造になっていたため、何か倒れているなどということはなかった。
ただ、一部が作業中だったのでパートが取り乱す。
小さい子供がいる人は泣きながら帰って行った。
余震で激しく揺れてパートに落ち着くよう言うけど自分も完全に冷静ではいられない。


業務の合間に会う予定だった取引先に電話をかけ続けるがつながるはずがなかった。
2時間かけ続けた時点で18時になっていたので、常識的に考えて連絡を取るのは翌日以降に仕切り直すことにして、検査室の業務をこなす。
自分の携帯から埼玉の実家にも発信するが、つながらない。
うちの会社は一部の場所で有線(FMヨコハマ)をかけているのだけど、夕方は全館流してくれた。
断続的に揺れるし携帯の速報メールが鳴りまくるのは嫌な感じしかしないが、100%災害情報だとしてもラジオのDJがしゃべっている声は気がまぎれる。

そんな感じで19時頃まで会社に留まる。

 


私はこの後「普通に自宅へ帰れる」ということがどんなにありがたいことか、身にしみることになる。
いつアップできるか不明だが、20011.3.11帰宅編に続く。