きょうのひとり飲み会

太く短くふわふわと

食品会社の品質管理やりたい学生さんへ

食品会社の品質管理に入りたい学生さん、高校生のみなさん。
そんな人いるのか?普通は開発あたりに憧れるんじゃね?
大企業の開発に入りたいなら東京大学行こうね♡
↑本気で言ってる。
まあ開発志望で入社したら配属されたのは品質管理だった、ということはあり得る。
それに備えましょう的な話です。

食品会社で品質管理をやるにあたって必要な教養とは。
異論反論はあると思いますが、筆者個人がそう思うという話をします。

・高校数学は全部やれ
クロマトグラフィーの計算で積分の知識あったほうが良さそう。いきなりそこか。
解析はソフトが処理してくれるけど、私のひと回り上の人たちは「昔は自分で計算したのよ」と言います。

このパソコンの絵のぎざぎざした部分の面積を求めるらしい。あー、この絵だと解析の装置だな………。
実は筆者はクロマトグラフィーはよく知らない。

まともな会社の正社員なら統計は切り離せません。
精度管理の結果を理解するのに標準偏差必要です。
本来の品質管理は大学の学問でいったら数学科の領域ですからなあ。
食品会社の品質管理と品質管理検定の品質管理はかなり違うのだけど、食品会社なら3級で良いと思う。
品質管理検定自体知らない人も多いしね。

・物理の運動方程式
食品には食品工学というジャンルがあって、運動方程式とか絶対に力学が必要というわけでもないんだけど、まあ理解しなくとも存在を知っておくといいことがあるかもしれない。
数値は機械が算出してくれますが、硬さとか表現するのにちょっと知っておいても損はない。
 
・高校の化学実験
農学部とか食品の分野だと生物というイメージがあるかもしれない。
そんな固定概念捨てなさい。
受験生物は大学に入るための手段です。食品会社で必要なことってその延長ではないです。
確かに微生物検査とかあるのですが使うのはメスピペットとかなので、結局使うものは分析化学と同じ。
生物なんて、121℃で滅菌ができると思っておけばオッケー(むちゃくちゃ)。
化学と言っても全部は必要なくて、分析化学があればオッケー。もっと言うと滴定です。実技ができれば取り敢えずそれでよい。
大学生は基本的な分析化学の実験ができれば大丈夫でしょう。
分析化学というとクロマトグラフィーを始めとする機器に目が行きがちですが、手は動かします。
会社にもよるけど手で滴定の頻度は多い。


私は完全な理系脳ではないので原理をきちんと理解できているかというと怪しい部分もあります。

入試の制度上私立は文系クラスからでも進学可能な分野なのですが、必要なのは理系的なセンス。



食品会社向けの話をしましたが、実は派遣だったら応用可能です。
正社員は厳しいけど派遣の分析要員だったら、の話。
新卒時に正社員でも雇用形態が変わることだってあり得ますからね。
配偶者の転勤について行く、とか。男について行くのではなく、女の転勤に男がついて行く可能性だってありますよ。

微生物実験やクロマトグラフィーができたら製薬業界もやれる(どちらかでよし)。
手分析と機器分析ができれば化学品分析の派遣もやれます。
このへんの手技を養うチャンスはやはり学校でしょう。若いというだけで吸収力も違いますし。
授業はちゃんと出なさい。社会に出たらこう思いますよ。もっともっと勉強しておけばよかった、と。
学校の勉強なんて社会に出たら役に立たないというのはいったい誰が言いだしたんでしょうね。
大嘘です、あんなの。



と、長々やりましたが社会に出てこれを全部必要な人は実はいないと思います。
私が派遣でふらふらしているからです。
行った先に合わせた結果、膨大な知識が必要になってしまったというだけの話なだけのような気がします。
これに順位をつけるとすると雇用形態や取り扱ってる製品次第なんだよね。物理はなくても全然問題ない。えっ!
派遣なら化学実験のスキルがあればもうそれでいいです。