今週のお題「地元自慢」
福沢諭吉の紙幣の印刷、終了したらしいですね。
これから一万円札は渋沢栄一です。
私の故郷の偉人、渋沢栄一です。
同じ市内出身の女優やタレントもいるけど、渋沢栄一が一万円札になることが決まったら一瞬でかすんだ。
この地域では知名度はあったけど、何をした人なのかよくわからんというのも正直なところだった。
地域の偉人なので、もちろん存在は知っていた。
衝撃を受けたのは高校1年の時だった。25年くらい前です。
深谷駅前の銅像がある日突然交換されたのである。理由がひどい。
「頭がでかいから」
だそうです。本当にそうらしい。
15年位前に商工会議所かなんかが「渋沢栄一をお札にしよう」という運動をしてたのは一応知っていたけど、まさか本当にお札になるとは!しかも一万円札!!!
近所の年寄たちは言った。
「一万円札を見るまで死ねねえよ、はあ」
この場合の「はあ」はため息でありません。群馬弁の「はあ」はそういうニュアンスではない。うちは埼玉県だけど、群馬に隣接しているので話し方は群馬弁です。だから「一万円札見るまで死ねないわ、ねえ」くらいな軽い感じ。
そうこうしているうちに渋沢栄一は大河ドラマのテーマになった。主役の俳優は吉沢亮!イケメン!!
周囲はもちろん
「ドラマを見るまで死ねねえよ、はあ」
である。発言するのはみな年寄なので笑えない。
母が美容院などで仕入れた情報によると
「A小学校は先生が『渋沢栄一の物語を見ましょう』と言ったけど、B小学校ではそんなこと誰も言ってないらしいよ」
とか何とか。
個人商店の店先には渋沢栄一ののぼりが立っている。
ドラマが終わってもまだ立っている。
市内には大河ドラマ館ができた。図書館の隣の施設を間借りして一時的に作ったという感じだった(筆者は行ったらしい)。
ちなみに、今年の大河「鎌倉殿の13人」の登場人物も市内にゆかりのある人物がいるので父は
「2年連続で大河はすごいなあ」
と言っている。
うちにはテレビがないのでもちろん実家に頼んで録画してもらった。
どういう内容なのかSNSで情報を集めたら、実家周辺も出てきてびっくり。
市内だけどそこまで近くはない、という認識だったからね。
頑張れば血洗島は徒歩圏内なのか。知らなかった。馬だったら時間かからなそうだけど。
私の住む地域は何もないので昔からバカにされ続けてきたけど、大河ドラマにまで
「ここには何もない」(玉木宏が言った。確かに言った)
と言われたらもう何も言えません。
失礼な、畑と私の実家がありますよ。あはは。
ところで、昔の人にはすごい伝説がありますね。
「聖徳太子はいっぺんに10人の話を聞くことができる」
とかいう類の話です。本当かどうかはどうでもいいような話です。
私はこう思った。
「あと1000年もしたら渋沢栄一だって『カッと目を開いたら銀行がひとつできた』とかいう逸話ができあがるんじゃないの」
それを聞かされた私の母は
「ないない」
と言いました。